画像検査
すい臓がんが疑われる場合、主に次の検査を行います:1.血液検査、2.画像検査、3.病理学的検査。なかでも画像検査は、急速に進化しつつあり、すい臓がんの早期発見に期待されています。
画像検査
●超音波検査
超音波検査は、エコー検査とも呼ばれ、超音波を対象(この場合、身体)に当ててその反響を映像化する検査です。身体の内部の状態を、身体を傷つけることなく調査することができることから、簡便で人体への影響がなく、検診にも用いられています。典型的なすい管癌の場合、境界が不明瞭で、不整形の低エコー域として描出されます。また、すい頭部の癌では主すい管や胆管の拡張も認められます。
CT(コンピュータ断層撮影)
放射線などを利用し、物体の内部画像を構成する技術のことを言います。すい臓に一致して、低濃度で不整形の腫瘍が描出されます。すい管癌の場合は造影CTでは造影されません。これは、血流に乏しいことが原因です。一方、造営CTで強く造営されるのは、すい内分泌腫瘍の場合で、これは血流に富むからです。
MRI(核磁気共鳴画像法)
核磁気共鳴現像を利用して体内の情報を画像化する方法です。
CTと同様の所見が得られます。MRCP画像は、胆管・すい管を描出することから、すい管の狭窄や途絶がみられ、診断の助けとなります。
ERCP
内視鏡で胆管とすい管を直接造影する方法で、すい管癌の場合はすい管の不規則な狭窄や途絶が見られます。
これらの画像検査の、血液検査と病気学的検査を併用し、総合的に癌が診断されることになります。